総務省は5月14日、ふるさと納税の新制度について、静岡県小山町と大阪府泉佐野市、和歌山県高野町、佐賀県みやき町の4市町を対象から外すと発表しました。地場産品ではない返礼品を展開し続けた自治体を排除することで、過剰気味だった返礼品競争に歯止めをかける狙いがあります。しかし地方の自主性を損ねることを懸念する声が上がる一方、返礼品の上限額を「寄付の3割まで」と明確化したことで、新たな競争に発展する可能性も出ています。

 新制度には4市町と参加を辞退した東京都を除く1783自治体が参加します。総務省は各自治体に寄せられた昨年11月~今年3月の寄付の状況を精査し、返礼品を寄付額の3割以下の地場産品に限定しながら、約50億円と最も多く寄付を集めた北海道根室市をモデルケースに設定。アマゾンのギフト券や旅行券などを返礼品にしてこれを上回る額を集めた4市町の手法を問題視し、強制排除に踏み切りました。

 さらに、この4市町ほどではないものの不適切な返礼品を展開していた北海道森町や福岡県行橋市、大阪府熊取町など43市町村は今年9月までの4カ月だけ制度の対象に加えることにしました。小池百合子東京都知事は14日の記者会見で「4市町は罰のような意味合いを感じ取っているのではないか。縛り過ぎると『自ら治める』ではなくなる」と指摘しています。

 2008年にスタートしたふるさと納税は、そもそも寄付への返礼品を想定していませんでした。返礼品を巡る自治体間の競争が税収争奪戦の様相を呈し、総務省は頭を痛めてきたのです。一方、返礼品を用意しなかったり寄付に対する還元率が低かったりする自治体もあり、総務省幹部は「3割というボーダーラインを引いたことで、その枠の中でより競争が激化する恐れがある。自らまいた種とはいえ警戒が必要だ」と語りました。

<情報提供:エヌピー通信社>