近年、注目の技術に自動車の自動運転があります。注目される理由は、実用化にあたり様々な商機が生まれる点です。では、どのような事業に利益をもたらすのでしょうか。

 もっとも大きな恩恵を受けるのが自動車産業で、自動運転車の普及で自動車の販売台数の増加が見込めます。米国の調査会社のレポートでは、2030年、無人型自動運転車は全世界で販売額が4兆2,000億円にのぼると試算されています。また、条件付きの自動運転車(完全無人型ではない)まで含めると、販売額は22兆円ともいわれています。

 今後、自動運転技術はますます実用化に拍車がかかりそうです。トヨタは高速道路で車線変更などができる自動運転技術を2020年に実用化する方向で取り組んでいます。さらには、一般道での実用化や完全自動運転ができる技術の開発も進めています。

 自動運転の市場において、恩恵を受けるのは自動車会社だけではありません。自動運転向けセンサーや車載向け組込ソフトウェアといった、車に搭載する部品などのメーカーにも利益をもたらすことが予想されます。

 もう一つの注目は車内の過ごし方が大きく変わる点にあります。現在、法律では運転中に携帯電話の通話などを禁止しています。ところが、自動運転の実用化に伴い、道路交通法の改正試案が公表され、一定の条件下で自動運転中のスマートフォンや携帯電話の使用が認められる方向で進んでいます。これにより、運転中でのスマホや、携帯電話での通話やメールのほか、インターネットの閲覧、簡単なゲームといったことが可能になります。結果、自動運転車向けのコンテンツや広告市場の拡大が見込まれます。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)