【時事解説】大学生の就職意識と地元企業の課題解決 その1

中小企業にとって大学生をはじめとする若者の人材確保が主要な経営課題となる中、大学生との接点をいかにしてもつかが重要なカギとなります。こうした中、大学の近くに立地する地元企業が自社の経営課題を大学生に解決してもらう実践型のインターンシップを導入することで大学生との接点をもつ取組みが注目されています。

 株式会社マイナビが2021年3月卒業見込みの大学3年生等に実施した「マイナビ2021年卒大学生就職意識調査」によると、2021年卒大学生における大手企業志向(「絶対に大手企業がよい」と「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)の割合は55.1%となっており、2001年卒以降21年の間で最も高い割合を示しています。

 一方で、同社が18歳~19歳の大学1、2年生を対象に2019年11月に実施した「マイナビ大学低学年のキャリア意識調査」によると、「社会人になるまでに積極的に受けてみたい(経験したい)もの」のうち、「興味のある職種・業界でのインターンシップ」と回答した割合が、59.7%と高い割合を占めています。また、同調査において「インターンシップに参加したことがある」と回答した大学低学年次生の割合は26.8%と約4人に1人が参加済みと回答するとともに、今後のインターンシップへの参加意向については、78.3%と約8割が「参加したい」と回答しています。

 以上のことから、大手企業志向が高まりを見せる環境下において、地元中小企業が大学生の接点をもつためには、就職を意識する大学3年次からではなく、大学低学年次の大学1~2年を対象に実践型のインターンシップを導入し、早期の段階から大学生との接点をもつことが求められるのです。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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