【時事解説】米国株式市場を席巻するロビンフッダーとは その1

最近、株式市場では「ロビンフッダー」と呼ばれる米国の個人投資家が注目を集めています。米国では、取引に占める個人投資家の割合が2010年と比べて2倍近くに増加したことが話題となった要因の一つです。加え、ロビンフッダーの中には大きな利益をあげた人が多いことも注目を集めることに繋がりました。9月初旬、米国の株価指数S&P500種は過去最高値を更新しました。アップルなどのハイテク株は上昇が続き、こうした銘柄を買った投資家は大きな利益を手にしています。

 ロビンフッダーとはどのような投資家なのでしょうか。名前の由来は、「ロビンフッド」という、米国の株取引アプリを使用しているところから来ています。従来、株取引ツールは扱いづらいものが多く、個人にとって株取引は敷居の高いものになっていました。が、ロビンフッドはアマゾンのおススメ機能と同じような感覚で銘柄が表示され、取引が簡単にできるようになっています。また、初めて利用する時には、紙吹雪が舞い祝福のメッセージが現れます。楽しくゲーム感覚で株取引ができることが、人気アプリとなった大きな理由です。

 実は、ロビンフッダーが増加したのはコロナ禍の影響も一つとしてあります。米国では、新型コロナウイルスの感染拡大により、レイオフなどで仕事を失う人が増えました。こうした人たちは自宅で過ごさなければならず時間をもてあまします。そこで、時間つぶしと減少した収入の補てんが期待できる株投資に人が集まりました。現在、ロビンフッダーの多くは利益を手にしています。が、初心者が多いので、どこまで続くか心配の声も上がっています。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

 

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