【時事解説】地方創生とまち・ひと・しごと創生総合戦略 その2

 「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の遂行にあたっては、人口減少克服・地方創生を実現するための5つの政策原則として、①自立性、②将来性、③地域性、④直接性、⑤結果重視を掲げています。
 また、4つの基本目標を、「①地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」、「②地方への新しいひとの流れをつくる」、「③若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」、「④時代に合った地域をつくり、安全なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する」としています。
 さらに、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、評価基準として「KPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)」が施策ごとに設定されています。さらに、施策の進行管理を適切に行い、その成果を高める仕組みとして、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返すPDCAサイクルが組み込まれています。

 例えば、2017年12月22日に改訂された国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、基本目標「①地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする」の主要施策として、「地域の中核企業、中核企業候補支援」、「観光業を強化する地域における連携体制の構築」、「農林水産業の成長産業化」を掲げています。このうち「農林水産業の成長産業化」においては、6次産業化市場10兆円、農林水産物・食品の輸出額1兆円というKPIを設定しています。
 このように「まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、上記のような特徴ある戦略遂行を通じて、地方創生の着実な推進に向けた取組みが行われているのです。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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