では、中小企業の魅力について、若者と中小企業との間にどのような認識の違いがみられるのでしょうか。そこで経済産業省近畿経済産業局が2018年に実施した「若者就職意識調査」と「企業フォローアップ調査」において、「中小企業の良い点」として学生及び中小企業のそれぞれが認識している項目を比較してみましょう。

 中小企業が考える自社の魅力と、学生が考える中小企業の魅力の共通点をみると、「地域に貢献している」、「やりがい・働きがいがある」、「社員を大切にする」、「成長志向がある」、「優れた実績、高い業績がある」などの項目は、学生、中小企業の双方が「中小企業の良い点」として認知する回答割合が高く、両者に大きな差はみられません。

 一方で、学生は中小企業に期待しているが、企業はそれほど自社の魅力と認識していない項目についてみると、「残業が少ない」、「会社の雰囲気がよい」、「希望の仕事ができる」といった項目は、学生側は「中小企業の良い点」として回答した割合が高くなる一方で、中小企業側は「良い点」として回答した割合が低くなっています。

 さらに、企業は魅力に思っているが、学生とは少し乖離がある項目についてみると、「担当する仕事の幅が広い」、「長年経営を持続させている」、「社会で必要な商品・サービスを提供している」といった項目は、企業側は「中小企業の良い点」として回答した割合が高くなる一方で、若者側は「良い点」として回答した割合が相対的に低くなっています。

 以上のことから中小企業は、学生が中小企業に期待する項目を重点的にアピールするとともに、自社が魅力として認識する点を学生にわかりやすく説明することが求められるのです。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)