特例承継計画の作成上の留意点

はじめに
 中小企業経営者の高齢化に伴い、今後10年の間に平均引退年齢である70歳を超える経営者が245万人になると推定されています。このうち、半数以上が事業承継の準備を終えていない現況にあります。そこで、平成30年度税制改正では、円滑な世代交代に向けた集中取組み期間(10年間)の時限措置として、事業承継税制の各種要件の緩和を含む事業承継税制の特例制度が創設されました。
 本稿では、事業承継税制の特例の適用を受ける場合に必要となる特例承継計画の作成上の留意点について解説することとします。

Ⅰ 定義(円滑化規16①)
 「特例承継計画」とは、認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けた特例認定承継会社が作成した計画であって、その特例認定承継会社の後継者及び承継時までの経営見通し等が記載されたものとされます。
Ⅱ 確認申請書の提出(措法70の7の5②)
 平成30年4月1日から平成35年3月31日までの間に「特例承継計画の確認申請書(様式第21)」による申請書に、その申請書の写し1通及び登記事項証明書(確認申請日の前3月以内に作成されたものに限り、特例代表者が確認申請日においてその中小企業者の代表者でない場合にあってはその特例代表者が代表者であった旨の記載のある登記事項証明書を含みます。)を添付して、主たる事務所の所在地を管轄する都道府県庁に提出します。
Ⅲ 記載事項
 特例承継計画の主な記載事項は、次に掲げるとおりとされます。
 ① 会社:主たる事業内容、資本金額等の総額、常時使用する従業員の数
 ② 特例代表者:申請者の氏名、代表権の有無(「無」の場合は、退任した年月日)
 ③ 特例後継者:株式を承継する予定の後継者の氏名(最大3人まで)
 ④ 特例代表者が有する株式等を特例後継者が取得するまでの期間における経営の計画:株式を承継する時期、経営上の課題、その課題への対応
 ⑤ 特例後継者が株式等を承継した後5年間の経営計画:各年の取組内容、期待できる効果
 ⑥ 認定経営革新等支援機関による所見等:事業承継を行う時期、準備状況、事業承継時までの経営上の課題とその対処方針、事業承継後の事業計画の実現性などの指導・助言の内容

(今月の税務トピックス②につづく)