最近の株式市場では、親子上場を解消する企業が増えています。親子上場とは親会社と子会社の両方が株式市場に上場している形態を指します。

 解消する企業が増えた背景には、親子上場の弊害が挙げられます。実際、経営方針に関して親会社の決定により、子会社が損害を被る場合があります。一例を挙げると、親会社の意向で、子会社の事業を売却するといったことがあります。売却により、子会社の中核事業がなくなるといった弊害が生じたときに問題は大きくなります。ほかにも、親会社の意向に批判的な社外取締役を解任するなど、親会社と子会社の間で方針が相反する場合、問題が生じます。弊害を減らす点から、親子上場解消は企業経営の在り方として、一歩前進を意味します。また、子会社の取引先にとっても、リスク軽減といったメリットに繋がります。

 そもそも、親子上場は日本特有の制度ともいえます。欧米にも親子上場はありますが、欧米では数年後に子会社の株式を第三者に売却して、親子の関係を解消するのが一般的です。なぜ、日本では親子上場が多いのでしょうか。それは、上場企業であることがステータスになっていることが一つとしてあります。「上場企業に勤めること」は従業員の意欲向上や採用といった点でプラスに働きます。こうした中、日本の株式市場では、約290社(2019年12月20日時点)が親子上場を維持しています。

 他方、日本でも日立製作所のように2009年には20社以上あった上場子会社を3社まで減らした企業もあります。ほかにも、親子上場を解消する企業が増えていることから、親子上場への批判が高まる中、親子上場はデメリットの方が大きくなっているといえます。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)