車といえば、多くの人が「買って、乗るもの」と認識しています。が、いま、この常識が変わろうとしています。車の価値が「所有」から「利用」に変化しつつあります。そのキーワードがMaaS(マース)です。MaaSとは、モビリティー・アズ・ア・サービスの頭文字をとったもので、自動車などのモビリティー(移動手段)をサービスとして提供するビジネスをいいます。

 なぜ、いま、MaaSが注目されているのでしょうか。それは、MaaSは社会全体に大きな変化をもたらす可能性があるからです。すでに始まっているサービスには、カーシェアリングやライドシェアなどがあります。近い将来では、スマホの画面を数回タッチするだけで、車が玄関先に着き、目的地まで自動で運転してくれるといったことも可能になるといわれています。

 そして、さらにサービスが充実すれば、わざわざ自動車を買わなくても(所有しなくても)、不便にならない社会が訪れます。結果、車については、買うことよりもサービスを利用することがメインになることが考えられます。

 近年、電車やバスなどの公共交通網の発達は目まぐるしいものがありますが、地域によってはまだ車がないと不便なところもあります。加えて、高齢化が進んだため、目的地までの歩く距離をなるべく減らしたい、といったニーズは年々増えています。また、高齢ドライバーの運転事故が社会問題にもなっています。こうした社会的なニーズや課題に応えるといった面でMaaSには多くの可能性があります。実際、市場規模は2030年までに欧米中で1兆5,000億ドルに成長するとの予測もあります。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)