【時事解説】住民票の旧姓併記は女性活躍を後押しするか その1

住民票やマイナンバーカードなどに旧姓を併記できる制度が開始されました。近年、職場で旧姓を使用する女性が増えています。結婚などで新しい姓に変わると、関係者に姓の変更を伝える、ネームプレートや旧姓を使ったメールアドレスを変更する、といった手続きをしなければなりません。これらを煩わしいと感じる人も少なくありません。また、電話の取次ぎなど、慣れ親しんでいる旧姓のほうがスムーズ、といったことがあり、旧姓の使用を希望する人が多くいます。

 ところが、戸籍上の名前と仕事での名前が違うと、会社に公的書類を提出する際、「名前が違う」といった指摘を受け、トラブルになるケースも少なくありませんでした。今回の制度で、住民票などに旧姓を併記できるようになり、トラブル減少に期待が寄せられています。

 新制度により旧姓が記載できるようになったものは、「住民票の写し」「マイナンバーカード・通知カード」「署名用電子証明書」「印鑑登録証明書」などです。不動産登記のように、併記が認められないものもまだ残されています。
 住民票などに旧姓を併記するには申請が必要です。申請には、戸籍謄抄本やマイナンバーカード・通知カード、運転免許証などの本人確認書類といったものの提出、提示が必要になります。

 旧姓の併記は政府が進める女性活躍推進の一つで、この施策により、女性は様々な活動の場面で旧姓を使用しやすくなります。まだまだ、職場によっては、旧姓の使用を認めないところもありますが、使用できる職場は増加の傾向にあります。旧姓併記の制度は女性の社会進出の後押しとして期待されています。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

 

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