【時事解説】大学生の就職意識と地元企業の課題解決 その2

では、大学生による実践型インターンシップの取組みにはどのような特徴がみられるのでしょうか。そこで株式会社神戸新聞社を主体として大学生が地元企業の課題解決に向けた実践型インターンシップを行う事業である「Mラボ」についてみていきましょう。

 Mラボは、大学生の大企業志向が強く求人と求職のミスマッチが広がる中、兵庫県内には優良な企業が多いにも関わらず、大学生には情報が届きにくいという現状を克服し、地元企業と大学生をつなぐことを目的とした取組みであり、神戸新聞社が企画運営しており、兵庫県、兵庫県中小企業団体中央会、神戸市、兵庫労働局、大学コンソーシアムひょうご神戸などと連携・共催して実施されています。

 Mラボの主な活動内容として、「Mラボ課題解決ラボ」、「ひょうご中小企業就活ガイド」、「地方が面白くなる大学ゼミツアー」などがあげられます。 
 その中でも「Mラボ課題解決ラボ」は、企業が抱える課題を大学のゼミ単位で調査研究する実践型インターンシッププロジェクトであり、企業と大学生のマッチングを目指すMラボの中核事業として位置づけられています。商品開発や販売戦略、マーケティング分析など企業から出された課題を、大学ゼミと企業の担当者が協力して調査研究します。研究テーマは、ゼミの研究活動における専門的知見を踏まえたうえで設定されることから、企業と深く関わり調査研究を進めることができるのが特徴です。

 以上のことから中小企業は、地元の行政機関、大学、報道機関、経済団体などと連携しつつ、自社の経営課題の解決に向けた実践型のインターンシップを導入し、学生と深く関わるような取組みを行うことが求められるのです。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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