【時事解説】広がりを見せるGX、革新的技術と企業の取り組み その2

今日、社会でGX(グリーン・トランスフォーメーション)が加速するといわれています。GXとは環境に関する技術を活用して、社会を変革していこうとするものです。政府は温暖化への対応を成長の機会と捉え、2020年12月に「グリーン成長戦略」を公表。世界各国でも脱炭素化に向けた動きが加速しています。

 こうした流れの中、企業にもGXを加速する動きがみられるようになりました。ある損害保険会社では、新組織「グリーン・トランスフォーメーション タスクフォース」を立ち上げ、GXに取り組んでいます。具体的には、洋上風力発電事業に特化した保険商品の開発や、蓄電池や水素の活用を促進するため、これら事業のリスクを補償する保険商品の研究・開発、ほかノウハウを活かしたコンサルタント業務などに取り組むといいます。

 また、NTTは使用電力が国内発電量の1%を占めるといわれており、脱炭素は大きな課題となっています。そこで、消費エネルギーの中で、太陽光発電などの再生可能エネルギーの占める割合を増やそうと取り組んでいます。ただ、太陽光発電など、発電量は天候といった自然環境に左右される点が難点です。

 こうした課題を解決するため、同社は自社ビル内に大容量の蓄電池を置き対応することにしました。発電した電気が使い切れずに余ったときは、ビル内の蓄電池に電気をためておき、不足した時に使用するというものです。NTTは全国に約7300の通信ビルを有しています。そこに、大容量の蓄電池を置けば、「蓄電所」としての役割を担うことができます。結果、太陽光発電などでも安定して電気を供給できるようになります。このように、GXに取り組む企業が増え、今後、さらにGXは加速していくと考えられます。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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